歩いて天国に行った ③雲ノ平の夕焼け
天国・雲ノ平の本領発揮編。
続きです。
山小屋を出ると、ちょうど日没のタイミング。
眩しい夕日が地平線の向こうへ沈んでいく。
雲ノ平って平のくせに案外アップダウンがあって、テント場の方へ進むと雲ノ平をある程度見下すことができる。夕闇に身を浸そうとする雲ノ平に静かに走る木道。不思議なほど人がいない。
目の前には燃え上がる水晶岳
かっこよすぎる…
夢中で水晶岳を見上げつつ、スイス庭園に向かうと、すれ違ったお兄さんが「スイス庭園、すごいですよ、雲海で…」と満たされきった表情で教えてくれた。どんななんだろ?と足を進めて思わず止まってしまった。
あの薬師岳〜立山の滝雲がそのまま流れ込んでスイス庭園から先を満たしたのだ
とんでもない絶景。
夢でも見てるんだろうか?
写真で伝わらないのがつらい。
本当にほんのすぐ足もとまで雲で満たされていて、泳いで立山までいけるんじゃない?とか想像してしまう。
ああ
確かに、どこかに天国があるとしたら、それはこんな眺めなんだろうな。
一生ここにいたかった。
ゆっくり、ゆっくり色を変えていく。呼吸を忘れるほど美しい。
こんな景色なのにスイス庭園ほぼ独り占めで、途中テン泊のお兄さんが来ただけだった。
薬師岳から見た怒涛の雲海とは違い、まるで静かに水面を湛えた湖のよう。
テン泊お兄さんに、これは雲海というか、雲湖ですね!と言おうとしたが、読みがうんこ💩になることに気づいてやめた。
暗くなってきました。名残惜しい…
振り返れば雲ノ平のマジックアワーです。
きれいすぎて腰抜かすかと思った。
ああ、今日ここに来てよかった。本当に。
こっち側にも遠くに雲海ができていて、言葉にできない美しい夕景でした。が、私はiPhoneしか持ってないので撮れない。いいカメラほしい。あわよくばこのブログがヒットしてアフィブログにして収益金でカメラ買いたい。iPhoneで夕陽を撮ろうとすると死ぬほど暗くなるか死ぬほど明るくなるかの二択で、山火事?って感じになる。ここに載せてるのは奇跡的にいいかんじに写ったやつで、残りは山火事です。ありがとうございました。
夕陽色にそよぐチングルマの穂。を撮ろうとして背景がサードインパクトのようになっている一枚。
そんなこんなで山火事写真と格闘していると、すっかり世界は夜になりました。夜の雲ノ平山荘はひときわ美しい。
山小屋の灯。
この後、すっかり夜中になって歯磨きしながら山荘の外をうろうろしていると、そのタイミングでちょうど、ほぼ満月の月が水晶岳方面から昇ってきた。月のご来光!初めて見た…!
少し不気味にすら思うほど、恐ろしく神秘的でした。なんてラッキーなんだろう。
写真はないです。夜景は撮れない。そう、iPhoneならね。
続く